私の故郷は福岡県京都郡、年に数回帰省する。
山での水晶取りやバードウオッチングの好きな義弟がいて、必ず私を誘い多くの自然が残る山間へ朝早く車で連れて行ってくれる。
バードウオッチングの目的の一つは、サギ、カモ、セキレイなど様々な野鳥の中でもヤマセミを
写真に撮ることである。
山間の渓流沿いにヤマセミを探しながらゆっくり車を走らせるが、いつも見つかるとは限らない。
ヤマセミを見つけた時は本当に心が躍り、上手くカメラに収まるように、よい写真が撮れるようにと祈りながらシャッターチャンスを伺う。
ヤマセミは山翡翠、山魚狗と言う字を書く。カワセミの一種で、鳩位の大きさがあり、背中全体に
鹿子斑（かのこまだら）があり、頭の冠羽が大変勇壮な鳥です。
１０センチ程の魚を見つけては急直下で嘴で水中の魚を捕まえ[ギャツ、ギャツ]と鳴く。
ハヤなど小魚のいないところには、生息しない。大体、いつも同じ場所に現れ、小魚を捕まえると、魚を弱らしめるためか、食べやすくするためか、木の枝や川中の岩場などで捕まえた魚を
叩きつける。
何とも愛らしいものである。
いつまでも鳥たちが住める自然の環境を残しておいてやりたいと思う。

大江　修